Masaharu Fukuyama Presents

♯.11 「1勝に優る良薬はなし・・」
(OCT/30/04)

 まずこのコラムは10/30の関本のデビュー戦が終わってからUPしよう。
ヤツが読んで変にプレッシャー掛かったらアカンからね・・・

「1勝(1着)に優る良薬はなし」 この言葉は良く競輪界で使われていると聞く。
江坂ジム練習生で 「チーム越本」 のリーダーでもある現役競輪S級レーサーの多田 司選手とキックボクシングの世界王者・小林 聡選手と話し込んだ時(会えばいつもそうなるんやけどね 笑)、この話題が出てきた。
やっぱり違った世界でもトップで活躍する人達から学ぶ事は多いよね。ホンマ^^;
話すごとにその世界が見えてくるし自分のパワーになる。そして勇気をもらえる。
この話はボクサーなら、いや誰もが少なからず経験した事があると思う。

レースという生き物は自分で展開をよみ、自分で創り上げて行くものだという。
ボクシングが強さだけでは勝てない、力だけでは倒せないのと同じ様にレースも速さだけでは勝てないものだと。
そこには様々な駆け引きが生じ、相手の心を欺き、そして瞬間に勝負を賭ける集中力を要する。‘素晴らしい足’を持っていても‘強いハート’が無ければレースに勝つ事ができない世界。
やはりどんな世界でも 「心・技・体」 全てが揃っていなければ這い上がっていけないんよね。
負けた理由をアウト分析しても、違った角度から見直しても、悩んでも悩んでも、それでも勝てない・・・
そんな時、相手のレベルがどうであれ一度先頭でゴールする事が出来た時、新しい自分を掴める事もあるという。
まさに良薬、 『1勝』 が何かを吹っ切ってくれるものだと。
ボクシングもそうやと思う。
今年の初め、矢吹 丈に壊されたカーロス・リベラ、いや、越本隆志に倒された原田功雄は大スランプに陥りあの突進力が影を潜めてしまった。
どんなに多くのラウンドのミットを受けても、新たなコンビネーションを練習しても、それこそ持ち上げて誉めちぎってみても 「功雄も煽てりゃ木に登る」とはいかなかった・・・ (昔はよく登ったんやけどなぁ::)
ところが9月の再起戦で2R・KO勝ちをした今は見違える様な動きができている。
今月にそれぞれデビュー戦を飾ったシャアラも辻もそう。
ホンマに辻も逞しくなったものだ。
思えば 「試合を決めたぞ!」 と話した瞬間に顔面が青ざめて行った2ヶ月前。
そして減量に入って無いにも関わらずウエイトがリミット近くまで自然と落ちてしまった1ヶ月前。 デビュー戦を府立体育館第一競技場の東洋太平洋ダブルタイトル戦の前座、しかもTV放送付きの大舞台で決めた事を少々後悔した位だった。(笑)
しかし、試合2日前にジムにウエイトを量りに来た時に見せた開き直った顔!
まさに吹っ切れた顔を辻は見せてくれたので伊勢トレと 「よっしゃ!大丈夫やな」と話したものだ。
俺自身は 「相手もデビュー戦、願わくば綺麗なボクシングをしてくれるタイプであって欲しい。吹っ切れた辻ならインに入り相手を圧倒できるはず!」 と思い半ば祈る様な気持ちで前夜を過ごしたなぁ (++;)
ところが・・・試合当日、ゴングが鳴った途端に飛び掛って来た相手といえば・・・
ムンクの 「叫び」 か漫画ブラックジャックのピノコの 「あっちょんぷりけ」 か!?
一瞬そんな表情になってしまった・・・(@@:)
ブンブン振り回して上下お構い無しに出てくる相手に目の前が真っ暗になってしまったわ。 「アッカン、エライのん出てきた。た、倒される・・・」 正直な所そう思ってしまったな。(辻、悪い!)
そんな俺の心配も問題なく、辻は最後まで 「折れない心」 と豊富な練習量で体に覚え込ませた 「相手の右を左ガードでブロッキングして返すリターンの右ストレート」 を打ち続け勝利を掴み取った。
試合前 「ボクシングを始めたきっかけは?」 というTVのインタビューで 「いじめられっ子で・・・」 と答えていた辻。
リング上のお前はそんな次元を遥かに超えた立派なプロボクサーやったで!
ボクシングに出会ってからのお前は 「戦う事が自分の全て」 なんやと思う。

日本という異国で一人頑張ってきたシャアラ。
自分を変える為に心を折らずに戦い続けた辻。
この二人の1勝は先程の勝てない頃の良薬とは又違うけど、奴らを変える大きなきっかけである事には間違いない。
そして俺らもこの1勝から学ぶものも多い。
キック界のカリスマ WPKC世界ライト級王者・小林 聡選手もそうだという。
新しい自分を見い出す為に何回も闇をさまよい苦しみ歩き続けた。
そして8月の勝利でやっと第一歩を踏み出せた所!
次の相手は強敵ですね、小林さん!!

 『たかが1勝 されど1勝・・・』
それぞれの1勝には色んな意味合いがあり語り尽くせない想いが詰っている。
これからデビュー戦という未知の世界に向かう関本隆太。
再起戦のリングに上がる豊川改め百木義文、そして東尾 実。
よし、みんな新しい自分を見つける為に目の前の 『1勝』 を掴み取ろう!
何千、何万回という反復練習したことがお前らの一番の味方となってくれる。
体が勝手に反応してくれるはずやからな。
どんな時でも選手達と同じ “勝つ心” で俺らもリング下から見守る。
でも気負う必要は無い。お前らは自分らしく戦えばいい。そう、どんな展開になろうともお前らしく戦えばいいんやから。
そして、終了のゴングが鳴った時

空を掴むのはお前らの拳やで!!!VVV

押忍



Photo.1
「A級入り!原田功雄、次は日本ランクインだV」

Photo.2
「壮絶デビュー 辻 彬宏」

☆10/31 緊急追加・関本隆太惜しくもドローデビュー

Photo.1
「ふっ切れた!後はリングで答えを出すだけ!!」

Photo.2
「後一歩で・・・勝利を逃したな。。」

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